周易本義爻辞
既済の時、剛を以て剛に居るは、高宗が鬼方を伐つ象なり。「三年克之」とは、其の久しくして後に克つを言う。占う者に軽々しく動く可からざるの意を戒むるなり。「小人勿用」は占法師の上六と同じ。
第3爻
九三:高宗鬼方を伐ち、三年にしてこれに克つ。小人は用いるなかれ。
既済の九三は、長期にわたる苦闘の末に成果を収めたものの、消耗が激しいためこれ以上の深追いや不用意な登用を戒める爻です。勝利の後に必要なのは更なる拡大ではなく、徹底した休息と内部の引き締めです。
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易経・四柱推命のリーディング依頼(eastalmanac.com より)。 Page: Hexagram 63 既济 — 第3爻. 二層構造で解釈してください。1)理法の根拠:卦爻の変爻や干支五行の力点と注意すべき盲点。2)実践的アドバイス:問いに対する率直な結論、動詞から始まる2〜3の具体的な行動指針と内省の要点。決定論を排し、自省と意思決定の参考にしてください。出典・詳解: https://eastalmanac.com/ja/yijing/63/3
離火の極みに位置し変卦が屯となる九三は、殷の高宗が鬼方を討ち三年で克った故事を引き、大業の達成に伴う過酷な疲弊を表します。古典の小象伝が「三年克つとは、疲弊するなり」と強調するように、多大な労力を費やした後は、功名心からさらなる戦いを起こしたり軽薄な小人を用いれば破綻を招きます。成果を手にした後こそ、過剰な攻勢を慎みエネルギーの回復に専念すべきです。
難航していた重要プロジェクトを完遂できたとしても、チーム全体が限界近くまで疲弊している点を見落としてはなりません。達成感に任せて新たな大勝負を仕掛けたり、耳触りのよい提案をする投機的な人物に後始末を委ねたりすると、これまでの苦労が水泡に帰します。いまは無理な戦線拡大を避け、体制の立て直しと労いの時間に充てることが肝要です。
長年の葛藤や外部の障害を乗り越えて絆を守り抜いたとしても、お互いの気力は想像以上にすり減っています。勝ち負けを蒸し返したり、無責任な周囲の雑音に惑わされたりせず、静かに寄り添い合って心の疲労を癒やすことが先決です。これ以上の要求や議論を重ねるのをやめ、平穏な時間を通じて絆を修復しましょう。
長期間拘束されていた資金や事業から回収が得られたとしても、その過程で投じたコストと労力は決して小さくありません。ここで勢いに乗ってハイリスクな投資に手を出したり、口のうまい第三者の話に乗ったりすれば、残された元本まで損ないかねません。まずは手元に残った資金を確実に保全し、無謀な再投資を控えることが最優先です。
三年にしてこれに克つとは、憊るるなり。
周易本義爻辞
既済の時、剛を以て剛に居るは、高宗が鬼方を伐つ象なり。「三年克之」とは、其の久しくして後に克つを言う。占う者に軽々しく動く可からざるの意を戒むるなり。「小人勿用」は占法師の上六と同じ。
周易本義小象伝
憊は蒲拝反。
伊川易伝爻辞
九三は既済の時に当たり、剛を以て剛に居り、剛を用うることの至れるなり。既済にして剛を用うること是の如きは、乃ち高宗が鬼方を伐つ事なり。高宗は必ず商の高宗ならん。天下の事既に済りて遠く暴乱を伐つ。威武及ぶ可くして民を救うを以て心と為すは、乃ち王者の事なり。唯だ聖賢の君なれば則ち可なり。若し威武を馳せ不服に忿り土地を貪らば、則ち民を残害し欲をほしいままにするなり。故に小人を用う可からざるを戒む。小人がこれを為せば則ち貪忿私意を以てす、貪忿に非ざれば則ち敢えて為す莫し。「三年克之」とは其の労憊の甚だしきを見るなり。聖人は九三の既済に当たりて剛を用うるに因り、此の義を発して以て人に法を為し戒めと為すを示す。豈に浅見の能く及ぶ所ならんや。
伊川易伝小象伝
「憊」と言うは以て其の事の至難なるを見る。高宗においてこれを為せば則ち可なるも、高宗の心無ければ則ち貪忿して以て民を殃なうなり。
周易注爻辞
既済の時に処り、文明の終わりに居り、履みて其の位を得るは、是れ衰末に居りて能く済る者なり。「高宗伐鬼方、三年乃克」とはこれなり。君子がこれに処れば故に能く興り、小人がこれに居らば遂に邦を喪わん。
周易正義爻辞
正義に曰く、「高宗伐鬼方、三年克之」とは、高宗とは殷王武丁の号なり。九三は既済の時に処り、文明の終わりに居り、履みて其の位を得、是れ衰末に居りて能く済る者なり。高宗が鬼方を伐ちて、以て殷道を中興せるは、事此の爻と同じ、故に譬えを取る。高宗の徳は実に文明なるも、勢いは甚だ衰憊して即ち勝つ能わず、三年にして乃ち克つ、故に「高宗伐鬼方、三年克之」と曰うなり。「小人勿用」とは、勢い既に衰弱なれば、君子これに処れば能く功を建て徳を立つ、故に興りてこれを復す。小人これに居らば、日に危乱に就き必ず邦を喪わん、故に「小人勿用」と曰うなり。
周易正義小象伝
正義に曰く、「憊也」とは、衰憊の故を以て、故に三年にして乃ちこれに克つなり。
一撮金爻辞
九三の三爻は上中:入るは易くして出づるは難し。厭々として再三に到り、交々加わりて意堪えず。