周易本義爻辞
既済の極、険体の上にありて陰柔を以てこれに処るは、狐が水を渉りて其の首を濡らすの象なり。占う者戒めざれば危うきの道なり。
第6爻
上六:其の首を濡らす、厲うし。
既済の上六は、完成の極みに達して過度に溺れ、引き際を見失う危険を警告する爻です。過去の成功に安住して盲進すると足元をすくわれるため、執着を手放して身を引く節度が求められます。
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易経・四柱推命のリーディング依頼(eastalmanac.com より)。 Page: Hexagram 63 既济 — 第6爻. 二層構造で解釈してください。1)理法の根拠:卦爻の変爻や干支五行の力点と注意すべき盲点。2)実践的アドバイス:問いに対する率直な結論、動詞から始まる2〜3の具体的な行動指針と内省の要点。決定論を排し、自省と意思決定の参考にしてください。出典・詳解: https://eastalmanac.com/ja/yijing/63/6
坎水の最上段に位置し、水に頭まで沈む象は、極点に達した勢いが衰退へと転じる物極必反の危機を表しています。小象伝が濡其首の危うさを戒めるように、之卦である家人へと向かい、外部への拡大をやめて内省や身近な秩序の維持へ軸足を移すことが伝統的に勧められます。完成した事態にすがりついてさらに前進しようとすれば、思わぬ災厄を招きかねません。これ以上の拡大を控え、引き際を心得て守りに徹することが安全を保ちます。
プロジェクトの完遂やキャリアの節目を迎えた段階で、さらなる権限の拡大や無理な新展開を強行すると、これまで築いた実績まで損なう恐れがあります。第一線で無理に主導権を握り続けるのではなく、後進に道を譲ったり顧問的な立場へ退いたりする柔軟性が求められます。頂点に達したときこそ潔く一歩引き、成果を安全に確定させることが肝要です。
相手からの献身や安定した関係性に甘え、我が儘を押し通し続けると、相手の忍耐が限界を迎えて関係が急変する危険があります。過去の情に過信することなく、自らの過度な要求を反省し、距離感や態度を謙虚に見直す必要があります。相手の寛容さに甘えきらず、自ら一歩譲って感謝を示すことが決定的な破局を防ぎます。
収益や資産形成が一定のピークを迎えた局面であり、過去の好調さに慢心して過大なリスクを取ることは極めて危険です。さらなる利得を狙って高リスクな領域へ踏み込むと、急激な下落に巻き込まれて元本を脅かしかねません。利益を確定して手元資金を固め、これ以上の深追いを避ける姿勢が資産を守ります。
其の首を濡らして厲うしとは、何ぞ久しかるべけんや。
周易本義爻辞
既済の極、険体の上にありて陰柔を以てこれに処るは、狐が水を渉りて其の首を濡らすの象なり。占う者戒めざれば危うきの道なり。
伊川易伝爻辞
既済の極は固より不安にして危うきなり。また陰柔これに処りて険体の上に在り。坎は水と為し、済も亦た水義を取る、故に其の窮まること首を濡らすに至ると言う。危うきは知る可し。既済の終わりに小人これに処らば、其の敗壊は立ちどころに待つ可きなり。
伊川易伝小象伝
既済の窮まりて危うきこと首を濡らすに至る、其れ能く長久ならんや。
周易注爻辞
既済の極に処り、既済の道窮まれば則ち未済に之く。未済に之けば則ち首より先ず犯さる。過ぎて惟だ已まざれば、則ち難に遇う、故に其の首を濡らすなり。将に没すること久しからず、危うきことこれより先なるは莫し。
周易正義爻辞
正義に曰く、上六は既済の極に処れば、則ち未済に反る。若し未済に反らば、則ち首より先ず犯さる。若し進みて已まざれば、必ず難に遇う、故に其の首を濡らすなり。既に首を濡らさるれば、将に没すること久しからず、危うきことこれより先なるは莫し、故に「濡其首、厲」と曰うなり。
周易正義小象伝
正義に曰く、「何可久」とは、首既に濡らされ、身将に陥没せんとす、何ぞ久長なる可けんや。