周易本義爻辞
已に卦の極に在り、往くも之く所無く、益するに蹇を以てするのみ。来たりて九五に就きこれと蹇を済えば、則ち碩大の功あり。大人とは九五を指す。占う者に宜しくかくの如くすべしと暁(さと)すなり。
第6爻
上六。往けば蹇み、来れば碩大なり、吉。大人を見るに利し。
上六は蹇の極みにあり、外へ進めば困難が深まるものの、内へ退いて力を蓄えれば大きな実りが得られる節目を示します。伝統的な解釈では、独力での強行を避け、徳のある指導者や賢者に従うことで道が開けるとされます。
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易経・四柱推命のリーディング依頼(eastalmanac.com より)。 Page: Hexagram 39 蹇 — 第6爻. 二層構造で解釈してください。1)理法の根拠:卦爻の変爻や干支五行の力点と注意すべき盲点。2)実践的アドバイス:問いに対する率直な結論、動詞から始まる2〜3の具体的な行動指針と内省の要点。決定論を排し、自省と意思決定の参考にしてください。出典・詳解: https://eastalmanac.com/ja/yijing/39/6
上六は険難を司る坎の最上部に位置し、これ以上がむしゃらに前進しても行き詰まりを増すばかりの段階です。易の爻辞は「往けば蹇み、来れば大いに実る」と説き、外への突破を諦めて内側の足元を固め、九五の大人に寄り添う姿勢を吉祥と見なします。之卦が漸となることも、焦らず順序を踏んで着実に進む大切さを裏付けています。無理な前進をやめて信頼できる導き手に従うことで、難局を穏やかに乗り越えられます。
組織や業界の強固な障壁に対して、正面衝突を繰り返しても消耗を深めるばかりです。古典の象意が説くように、外向きの拡張から一歩引き、社内の足場固めや実力ある有力者・メンターとの連携を深めることが確実な評価へつながります。功を焦って突出するよりも、組織の中核を支える堅実な実務に専念すべき時です。無謀な衝突を避けて信頼できる上司や指導者と歩調を合わせることが、着実な前進への近道となります。
関係性の膠着状態やわだかまりに対し、相手に即座の変化を迫るとかえって溝が深まりかねません。外に向かって白黒をつけようとする姿勢を一度手放し、穏やかな日常の共有や聞き役に回ることで、心の距離は自然と縮まります。成熟した第三者や信頼できる友人に相談することも、客観的な視点を取り戻す助けとなります。意地を張らずに温かな歩み寄りを意識することで、二人の絆は再び安定を取り戻します。
リスクの高い新規開拓や不確実な投機に打って出るには極めて不向きな時期です。伝統的な易の教えが「退くことで豊かになる」と示す通り、手元の資産を守り、無駄な支出を見直す堅実な防衛策こそが将来の大きな実りをもたらします。経験豊富な専門家のアドバイスを受け入れ、基本に忠実な管理を徹底するのが賢明です。目先の利益を追わずに手元資金の手堅い防衛に徹することが、財政の安定を守る基盤となります。
往けば蹇み来れば碩大なりとは、志内に在るなり。大人を見るに利しとは、以て貴きに従うなり。
周易本義爻辞
已に卦の極に在り、往くも之く所無く、益するに蹇を以てするのみ。来たりて九五に就きこれと蹇を済えば、則ち碩大の功あり。大人とは九五を指す。占う者に宜しくかくの如くすべしと暁(さと)すなり。
伊川易伝爻辞
六は陰柔を以て蹇の極に居り、極険を冒して往く、ここを以て蹇なり。往かずして来たり、五に従い三を求め、剛陽の助けを得る、ここを以て碩大なり。蹇の道は厄塞窮蹙たり。碩は大なり、寛裕の称なり。来れば則ち寛大にしてその蹇紓(ゆる)む。蹇の極には蹇を出づるの道あり。上六は陰柔なるを以ての故に出づるを得ず、剛陽の助けを得て以て蹇を紓むべきのみ。蹇極の時に在りて紓むるを得れば則ち吉と為す。剛陽中正に非ざれば豈に蹇を出づる能わんや。大人を見るに利しとは、蹇極の時に大徳の人を見れば則ち能く蹇を済うことあるなり。大人とは五を謂い、比を以てこの義を発す。五は剛陽中正にして君位に居り大人なり。五においてその蹇を済うの功を言わずして上六にこれを見るに利しとするは何ぞや。曰く、五においては坎険の中に居りて剛陽の助け無きを以て言わず、故に能く蹇を済うの義なし。上六においては蹇極まりて大徳の人を見れば則ち能く蹇を済う、故に利と為すなり。各爻義を取ること同じからず、水雷屯の初九の志は正しきに六二においてはこれを寇と目するがごときなり。諸爻皆吉を言わず、上独り吉を言う者は、諸爻皆正を得て各々善とする所ありと雖も、然れども皆未だ蹇を出づる能わず、故に未だ吉と為すに足らず。唯だ上のみ蹇極に処りて寛裕を得、乃ち吉と為すなり。
伊川易伝小象伝
上六は三に応じ五に従い、志は内に在るなり。蹇既に極まりて助けあり、ここを以て碩にして吉なり。六は陰柔を以て蹇の極に当たり、剛陽中正の君に密近すれば、自然にその志は従い附きて以て自済を求む。故に大人を見るに利しとは九五の貴に従うを謂うなり。貴に従うと云う所以は、人の大人を五を指すと知らざるを恐るるなり。
周易注爻辞
往けば則ち難を長じ、来れば則ち難終る。難終れば則ち衆難皆済い、志大いに得たり、故に「往けば蹇にして来れば碩吉なり」と曰う。険夷(平)にして難解け、大道興るべし、故に「大人を見るに利し」と曰うなり。
周易注小象伝
応、内に在り、往けば則ちこれを失う。来れば則ち志獲たり、「志内に在るなり」。
周易正義爻辞
正義に曰く、碩は大なり。上六は難終るの地にして、重ねて往く所あるべからず、往けば則ち難を長ず、故に「往けば蹇なり」と曰うなり。「来れば則ち難終る、難終れば則ち衆難皆済い、志大いに得たり」、故に「碩吉」と曰うなり。険夷平らぎて難解け、大道興るべし、宜しく大人を見て以て道化を弘むべし、故に「大人を見るに利し」と曰うなり。
周易正義小象伝
正義に曰く、「志内に在るなり」とは、応三に在り、是れ「志内に在る」なり。応既に内に在れば、往けば則ちこれを失い、来れば則ちこれを得、往けば蹇あり来れば碩吉なる所以なり。正義に曰く、貴とは陽を謂うなり。陽に従うを以ての故に「以て貴に従う」と云うなり。