周易本義爻辞
喪は息浪の反、象も同じ。易は以豉の反、一音は亦、旅卦も同じ。
卦体は兌に似て羊の象あり、外柔にして内剛なる者なり。独り六五は柔を以て中に居り、牴触すること能わず。その壮を失うと雖も、然れどもまた悔いる所なし。故にその象此の如く、占いはまた咸の九五と同じ。易は容易の易にして、忽然としてその亡ぶるを覚らざるを言う。あるいは疆の場に作るも亦た通ず。《漢書》食貨志には「易」に作る。
第5爻
六五:羊を易に喪う、悔いなし。
大壮の六五は、強大な勢いの中で尊位にあって柔順と中庸を保ち、あえて好戦的な角を引っ込めることで安泰を得る局面です。無用な争いやこだわりを手放すことが、結果として後悔をなくす道を開きます。
AIにこのページを聞いてみる
リンクはプロンプトを事前入力するだけで送信しません — 主導権はあなたに。リンクが効かない場合は下のプロンプトをコピーしてください。
易経・四柱推命のリーディング依頼(eastalmanac.com より)。 Page: Hexagram 34 大壮 — 第5爻. 二層構造で解釈してください。1)理法の根拠:卦爻の変爻や干支五行の力点と注意すべき盲点。2)実践的アドバイス:問いに対する率直な結論、動詞から始まる2〜3の具体的な行動指針と内省の要点。決定論を排し、自省と意思決定の参考にしてください。出典・詳解: https://eastalmanac.com/ja/yijing/34/5
六五は陰柔にして中を得ており、下の力強い陽気と正面衝突せず、九二とも正しく応じています。古典解釈では「羊を易に喪う」とは頑なな勝気や突進力を手放す柔軟さを意味し、之卦の沢天夬が示す柔和な決断へと通じます。自己顕示や意地の張り合いを自ら捨てることで、あらゆる悔いは自然に解消されます。端的に言えば、勝ち負けへのこだわりをすっきりと手放すことが、真の平穏と信頼をもたらします。
職場で主導権争いや激しい対立に直面した際、力でねじ伏せようとすれば無用な消耗を招きます。細部の権限や些細な手柄を周囲に譲る柔軟な姿勢こそが、結果として全体を統率する求心力を高めます。押すばかりでなく一歩引いて調和を図ることが、かえって長期的な地盤を強固にするでしょう。要するに、意地を張らずに譲れる部分を譲ることが、円滑に仕事を前進させる秘訣です。
関係性の中で自分の正しさや優位性を証明しようとすると、かえって心の距離を生んでしまいます。意地やプライドを自ら手放し、相手の立場に歩み寄る柔らかさを持つことで、わだかまりは自然と溶けていきます。勝ち負けのない対話を心がけることが、二人の絆を一段と温かく深める基盤となります。つまり、相手を打ち負かそうとせず寛容に受け入れる姿勢が、関係を修復し長続きさせます。
資金管理において頑ななこだわりや過度な強気の姿勢を捨て、柔軟な見直しを行うことが身を守ります。わずかな利幅や短期的な勝ちに執着せず、適度な妥協や安全策をとることで全体の不確実性を抑えることができます。古典の教えが説くように、過剰な欲を自ら手放す判断こそが資産の保全に直結します。要するに、無理な利益追及をやめて手堅く構えることが、経済的な安心につながります。
羊を易に喪うとは、位当たらざればなり。
周易本義爻辞
喪は息浪の反、象も同じ。易は以豉の反、一音は亦、旅卦も同じ。
卦体は兌に似て羊の象あり、外柔にして内剛なる者なり。独り六五は柔を以て中に居り、牴触すること能わず。その壮を失うと雖も、然れどもまた悔いる所なし。故にその象此の如く、占いはまた咸の九五と同じ。易は容易の易にして、忽然としてその亡ぶるを覚らざるを言う。あるいは疆の場に作るも亦た通ず。《漢書》食貨志には「易」に作る。
伊川易伝爻辞
羊は群行して触るるを喜ぶ、諸陽並び進むを象る。四陽方に長じて並び進むに、五は柔を以て上に居る。もし力を以て制せば則ち勝ち難くして悔いあらん。唯だ和易にしてこれに待てば、則ち群陽その剛を用うる所なし、これその壮を和易に喪うなり。此の如くなれば則ち以て悔いなかるべし。五は位を以て言えば則ち正、徳を以て言えば則ち中なり。故に能く和易の道を用い、群陽壮なりと雖も用うる所なからしむるなり。象に曰く、羊を易に喪うとは、位当たらざればなり。
必ず柔和を用うる所以の者は、陰柔尊位に居るを以ての故なり。もし陽剛中正を以て尊位を得ば、則ち下に壮なからん。六五位当たらざるを以ての故に、羊を易に喪うの義を設く。然れども大率壮を治むるには剛を用うべからず。夫れ君臣上下の勢い相侔しからざるなり。苟も君の権以て下を制するに足らば、強壮跋扈の人ありと雖も壮と謂うに足らざるなり。必ず人君の勢い足らざる所有りて然る後にこれを壮を治むと謂う。故に壮を治むるの道は剛を以てすべからざるなり。
周易注爻辞
大壮に居り、陽を以て陽に処るも猶お咎を免れず、況んや陰を以て陽に処り、柔を以て剛に乗ずる者をや。羊は壮なり。必ずその羊を喪い、その居る所を失わん。能く壮を易に喪い、険難においてせざれば、故に「悔いなし」を得る。二は貞吉を履み、能くその任を幹す。しかして已委ねなば、則ち「悔いなし」を得ん。これに委ぬれば則ち難至らず、これに居れば則ち敵寇来たる、故に「羊を易に喪う」と曰う。
周易正義爻辞
「六五、羊を易に喪う、悔いなし」と。
正義に曰く、「羊を易に喪う悔いなし」とは、羊は壮なり。大壮の時に居り、「陽を以て陽に処るも猶お咎を免れず、況んや陰を以て陽に処り柔を以て剛に乗ずる者をや」。謙に違いて礼を越ゆれば、必ずその壮を喪わん。群陽方に進み、勢い止むべからず。もし平易の時に当たりて、逆えてその壮を舎て、身を委ねて二に任じ、違拒を為さざれば、亦た剛の害せざる所にして、害せざれば即ち悔いなからん。故に「羊を易に喪う悔いなし」と曰うなり。
注の「大壮に居り」より「羊を易に喪う」に至るまで。
正義に曰く、羊は剛狠の物なり、故に以て壮に譬う。「必ずその羊を喪い其の居る所を失わん」と云うは、謙に違いて礼を越ゆれば理勢必ず然るべきを言う。「能く壮を易に喪い険難においてせざる」と云うは、二は已に応ずと雖も、剛長ずれば侵し、陰は已が寇難と為る。必ずその壮を喪わんには、当に平易にして寇難未だ来たらざる時に在るべし、険難にして敵寇已に来たるの日に於てすること勿かれ。まことに居るに必ず喪うの理有るに由る、故にその予防を戒むるなり。しかるに荘氏云う、「《経》はただ一言に羊を喪うと言うに、《注》は両処に分けて用う。初めに『必ずその羊を喪い、その居る所を失わん』と云うは、これ自然に応に失うべしとす。後に『能く壮を易に喪い、険難においてせず』と云うは、故に無咎を得とす。自ら能く其の羊を喪わば、二理自ずから矛盾と為る」と。竊かに謂えらく荘氏の此の言は全く《注》の意を識らざるなり。
周易正義小象伝
正義に曰く、「位当たらず」とは、正に位当たらざるに処るに由る、故に須らくその壮を舎つべきなり。
一撮金爻辞
六五・五爻[下中]:正直宜しく守るべし、妄動すれば災いを生ず。名は通じ利は達し、葉落ち花開く。