East Almanac
日本語

10. 天泽履 (履)

第5爻

この爻が動けば に変じる 38. 火泽睽 (睽)
九五:夬履なり、貞なれども厲うし。

現代解釈

履卦九五は「夬履、貞なれども厲うし」と表され、強い権限で毅然と決断を下す立場にありながらも、常に危うさを自覚して警戒すべき段階を示します。

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プロンプトプレビュー
易経・四柱推命のリーディング依頼(eastalmanac.com より)。
Page: Hexagram 10 履 — 第5爻.
二層構造で解釈してください。1)理法の根拠:卦爻の変爻や干支五行の力点と注意すべき盲点。2)実践的アドバイス:問いに対する率直な結論、動詞から始まる2〜3の具体的な行動指針と内省の要点。決定論を排し、自省と意思決定の参考にしてください。出典・詳解:
https://eastalmanac.com/ja/yijing/10/5

易の占い

尊位にあって剛健中正を備えますが、之卦が睽となるため、強引な独断が周囲との齟齬や背反を招く恐れを秘めています。小象伝が立場そのものの正当性を認めつつも危うさを強調するように、正当な権力であっても独走すれば足元をすくわれかねません。総じて、決断力がある時ほど自らの権力行使に謙虚であり、独善に陥らない警戒心が不可欠です。

仕事・キャリア

指導的な立場や重要方針の決定権を握り、力強く物事を推進できる時ですが、独断専行は周囲の反発や孤立を招く危険を伴います。指導者の伝統的規律では、正しい決断であっても関係者の納得を得るプロセスを省いてはならないと戒められています。平たく言えば、強引に押し通すのではなく、周囲の意見に耳を傾けながら進めることが長期的な成功の鍵です。

恋愛・対人

主導権を握ろうとするあまり、無意識のうちに相手をコントロールしたり意見を一方的に押し通したりしがちです。対等な関係を尊ぶ古典的知見では、正しい主張であっても相手の感情を無視した威圧的な態度は心の距離を生むとされます。一言で言えば、一方的な指図を控え、相手の気持ちを尊重して対話を重ねることが和やかさを保つ秘訣です。

金運

大きな資金の配分や方針の決断を下す立場にありますが、過度な自信に基づく直感頼みの判断は思わぬ波乱を呼びます。資産管理の伝統的教訓では、たとえ見通しが明確に見えても慎重なリスク精査を怠らず、過信を警戒することが肝要と説かれます。要するに、独断で大きな冒険に出ることは避け、客観的な根拠に基づいて堅実に対処すべきです。

参考資料

原文

小象伝

夬履にして貞なれども厲うしとは、位の正当なればなり。

古典注釈

周易本義爻辞

夬は古快の反。

九五は剛中正をもって帝位を履み、下は兌の説をもってこれに応ずる。凡事必ず行われ疑礙するところがない。ゆえにその象は決然としてその履を行うとなる。たとい正しきを得せしむるもまた危うき道である。ゆえにその占いは「正しといえども危うし」となし、戒めとすること深きなり。

周易本義小象伝

恃むところに傷つく。

伊川易伝小象伝

夬は剛決である。五は陽剛の乾体をもって至尊の位に居り、その剛決に任せて行う者である。このようであれば、たとい正を得たりといえども猶お危厲である。古の聖人は天下の尊に居り、明はもって照らすに足り、剛はもって決するに足り、勢いはもって専らにするに足れり。然れども未だかつて天下の議論を尽くさざるはなく、芻蕘の微といえども必ず取る、これその聖人たる所以である。帝位を履みて光明なる者である。もし自ら剛明に任せて決行し顧みなければ、たとい正を得せしむるもまた危うき道である。固守すべけんや。剛明の才ありて仮にも専ら自ら任ずればなお危うき道となす。いわんや剛明の足らざる者においてをや。易中に「貞厲」というは義おのおの同じからず、卦に随いて見るべし。

象に曰く、夬履貞厲とは、位正当なるなり。夬履を戒むる者は、その正当に尊位にあるをもってなり。至尊の位に居り、専らに能う勢いに拠りて、自ら剛決に任じ重ねて畏懼せざれば、たとい正を得せしむるもまた危うき道である。

周易注爻辞

位を得て尊に処し、剛をもって正を決す。ゆえに「夬履貞厲」と言うのである。履道は盈ちるを悪み、しかるに五は尊に処す。ここをもって危うきなり。

周易正義爻辞

正義に曰く、「夬履」とは、夬とは決である。位を得て尊に処し、剛をもって正を決し、履道は正を行う。ゆえに夬履である。「貞厲」とは、厲は危である。履道は盈ちるを悪むのに、五は陽をもって尊に居る。ゆえに危厲である。

周易正義小象伝

正義に曰く、「位正当なり」とは、「夬履貞厲」の義を釈している。「夬履貞厲」なる所以のものは、その位が正にして、まさに九五の位に処するに当たり、その理を決断せざるを得ず、その貞厲あらざるを得ないからである。位がこの地に居るによるがゆえである。

一撮金爻辞

九五の五爻、中中:狂風吹き起こりて黒雲飛び、月は天心にありて遮ることを得ず。閑時無事暫く相関わるも、到頭依然として刻剥なし。

出典