周易本義小象伝
難きを知りて退くは、師の常なり。
第4爻
六四:師左次す、咎無し。
「地水師」の六四は、状況を見極めて自ら陣営を後退させ、無駄な消耗を避けて守りを固める英断を象徴します。不利な局面での戦略的撤退は敗北ではなく、正当な自全の道であると説かれます。
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易経・四柱推命のリーディング依頼(eastalmanac.com より)。 Page: Hexagram 7 师 — 第4爻. 二層構造で解釈してください。1)理法の根拠:卦爻の変爻や干支五行の力点と注意すべき盲点。2)実践的アドバイス:問いに対する率直な結論、動詞から始まる2〜3の具体的な行動指針と内省の要点。決定論を排し、自省と意思決定の参考にしてください。出典・詳解: https://eastalmanac.com/ja/yijing/7/4
六四は陰位に陰爻が居て正を得ており、坤地の初めにあって無理に進まず退く柔軟さを備えています。小象伝が「常を失わざるなり」と説くように、勝算の薄い衝突を避けて一時退却することは兵法の常道です。状況が整うまで無理に抗わず態勢を整え直すことが、結果として被害を最小限に抑えます。
業務上の停滞や逆風に直面した際、意地になって突撃するよりも一旦引いて体制を再編する方が有効です。今は新規開拓を焦るのではなく、内部フローの点検や準備不足の解消に時間を充てるべき局面です。一歩引いて基盤を固め直す姿勢が、次の好機への確実な布石となります。
感情的な対立や擦れ違いが生じた場合は、無理に決着を急がず適度な冷却期間を置くことが推奨されます。互いに距離を保ち冷静さを取り戻すことで、過度な摩擦による関係の悪化を回避できます。一歩譲って時間をおく配慮が、しこりを残さず関係を修復する最善策です。
市場の不確実性が高まる中、過度なリスクテイクを控えて現金の保全を最優先にすべき局面です。無理に利益を追うよりも、現状の収支を守り不要なポジションを縮小することが安全策となります。手元の流動性を手堅く維持しておくことが、不測の事態に耐えうる強さを生みます。
左次して咎無しとは、未だ常を失わざるなり。
周易本義小象伝
難きを知りて退くは、師の常なり。
伊川易伝小象伝
師の進むは強勇をもってす。四は柔をもって陰に居り、よく進みて克捷する者にあらざるなり。進むことあたわざるを知りて退く、故に左次す。「左次」とは退舎なり。宜しきを量りて進退するは乃ち当たる所なり、故に咎なし。可を見て進み難きを知りて退くは師の常なり。ただその退くことの宜しきを得るを取るのみにして、その才の能否を論ぜざるなり。進むことあたわざるを度りて師を全うして退くは、覆敗に愈ること遠し。進むべくして退くは乃ち咎と為すなり。易がこの義を発して以て後世に示すは、その仁深し。
師を行うの道は時に因りて宜しきを施す乃ちその常なり。故に左次は必ずしも失と為さず。四の退次するがごときは乃ちその宜しきを得る、ここをもって咎なきなり。
周易注小象伝
位を得て応ずるなし。応ずるなければもって行くべからず、位を得ればもって処るべし、故にこれに左次して咎なきなり。師を行うの法は、右を高きに背負わんと欲す、故にこれに左次す。獲る所あるあたわずといえども、もってその常を失わざるに足るなり。
周易正義小象伝
「六四、師左次、無咎」。
正義に曰く、六四は位を得て応ずるなし。応ずるなければもって行くべからず、位を得ればもって処るべし、故に「師左次、無咎」という。故に師は高険の左にありて次止すれば、凶咎なきなり。
注の「行師之法」から「故左次之」まで。
正義に曰く、「師を行うの法は、右を高きに背負わんと欲す」とは、これ兵法なり。故に『漢書』韓信に云う、「兵法は右に山陵を背負い、前左に水沢ならんと欲す」と。正義に曰く、「未だ常を失わざるなり」とは、「無咎」の義を釈す。いまだ功あらずといえども、未だ常道を失わざるをもってなり。